「高槻の魅力と課題をAIで表現する」高槻青年会議所の公開例会「Growing UP with AI」に登壇

2026年8月29日(土)、大阪青凌中学校・高等学校にて開催された、一般社団法人高槻青年会議所の8月公開例会及びLDタイム「Growing UP with AI ~AIを最強の相棒にする方法~」に、講師として登壇させていただきました。
今回の例会では、AI時代に子どもたちがどのような力を身につけ、周囲の大人がどのようにその挑戦を支えていくのかをテーマに、講演と実践型のAIワークショップを行いました。


当日は、小学生の方からご年配の方まで、幅広い世代の皆さんにご参加いただきました。
年齢も立場も異なる人たちが同じ場所に集まり、AIを使いながら自分たちのまちについて考え、アイデアを形にしていく時間となりました。
今回の開催にあたっては、高槻市、島本町、高槻市教育委員会、島本町教育委員会の後援、大阪青凌中学校・高等学校のご協力のもと、多くの皆さまに支えていただきました。

◼︎ 開催背景

AIは、これからの社会を支える重要なインフラの一つになっていくと考えられています。仕事や教育、暮らしの中でAIを活用する場面は、これからさらに増えていくでしょう。
一方で、AIは単に答えを出してくれる便利な道具ではありません。どのような問いを持つのか、どのような目的で使うのか、出てきた答えをどう考え、どう活用するのか。AI時代には、こうした人間側の力がより重要になります。
今回の例会は、子どもたちがAIを活用して学び、挑戦する可能性を知るだけでなく、保護者や教員、地域の大人たちが、子どもたちの挑戦にどのように伴走していくのかを考える機会として企画されました。

◼︎ 当日のプログラム

当日のプログラムは、運営の方による開催背景と講師紹介から始まり、私の挑戦の背景や活動紹介、AIの可能性についての講演、そして実践AIワークショップへと進みました。

タイムコンテンツ
0:00〜0:10開催背景・講師紹介
0:10〜0:30近藤にこる 挑戦の背景・活動紹介
0:30〜0:40AIの可能性
0:40〜1:10実践AIワークショップ
1:10〜1:20アンケート・クロージング

はじめに、私から自身の挑戦の背景や、これまでの活動についてお話ししました。
私が起業や活動を始めたきっかけは、中学生の頃に参加した総合学習でした。自分の興味や問題意識をもとに、やってみたいことを考え、それを人に伝え、実際に行動に移していく経験が、今の活動の原点になっています。
その後、学校内に起業部を立ち上げ、教育や地域、子どもたちの可能性について考える活動を始めました。現在は、教育とテクノロジーを組み合わせながら、子どもたちが「やってみたい」と思ったことを、実際の挑戦や社会とのつながりへと発展させていく活動に取り組んでいます。
私が大切にしているのは、子どもたちに一方的に答えを教えることではありません。


子どもたちが自分で問いを持ち、試してみて、うまくいかなかったら考え直し、誰かに伝え、反応を受けて、また次の一歩を踏み出す。そのような経験を積み重ねることが、将来の可能性につながっていくと考えています。

◼︎ 実践AIワークショップ

AIは、このプロセスを大きく広げてくれる存在です。
これまでは、アイデアを思いついても、それを形にするためには専門的な知識や技術、時間が必要でした。しかし、AIを活用することで、文章や画像、音楽、ゲーム、Webサイトなど、さまざまな表現を短時間で試すことができるようになりました。
もちろん、AIに任せればすべてが完成するわけではありません。どんなものをつくりたいのかを考えるのは人です。AIが出した案を見て、「これは違う」「もっとこうしたい」と判断するのも人です。
だからこそ、AIを使うことは、人間が考えなくなることではなく、自分の考えを何度も試しながら、より深くしていくことにつながるのだと思います。

AIワークショップのテーマは、「ぼくらのまち高槻市の魅力をAI表現しよう!」です。

AIで音楽生成

最初のアイスブレイクでは、AIを使った音楽生成に挑戦しました。
参加者の皆さんから、高槻市やまちに関する言葉、思いついたキーワードを出していただき、それらをもとにAIでメロディを生成しました。
自分たちが出した言葉が、AIによって音楽として表現されていく様子に、会場からは驚きや楽しそうな反応が生まれました。

普段は頭の中にあるイメージや、言葉にしづらいまちへの思いも、音楽という形に変えることで、新しい角度から共有することができます。

このように、AIは完成品を一度だけつくるための道具ではなく、アイデアを広げ、対話を生み出すためのきっかけにもなります。

AIでゲーム制作

続いて、Google Geminiを活用したゲーム制作に取り組みました。
テーマは、高槻市の魅力を生かしたゲームづくりです。地域の文化や特産物、まちの特徴など、参加者の皆さんが思い浮かべたさまざまな要素をもとに、AIにゲームのアイデアを考えてもらいました。
ゲーム制作というと、プログラミングの知識が必要で、難しいものだと感じる方もいるかもしれません。しかし、AIを活用することで、ゲームのルールや設定、画面の構成などを相談しながら、少しずつ形にしていくことができます。
参加者の皆さんは、「高槻市の魅力をどうすれば楽しく伝えられるか」「どんな人に遊んでもらいたいか」「ゲームの中で何を体験してほしいか」を考えながら、AIとやり取りを重ねていきました。
同じ高槻市をテーマにしていても、参加者によって着目するポイントや発想は異なります。文化を伝えるゲーム、地域の特徴を知るゲーム、まちを歩きたくなるゲームなど、一人ひとりの視点がゲームという形に表れていました。
当日作成したゲームは、ButterflyBaseのプログラムページで公開しています。ぜひ、実際に遊びながら、参加者の皆さんが考えた高槻市の魅力を感じてみてください。

メインコンテンツ|地域の課題解決

事前に参加者の皆さんから寄せられた、日常の中で感じている身近な課題をもとに、次の4つのテーマに絞って考えました。

①地域資源・特性を活かした魅力づくりの不足
②子どもが安心して自由に遊べる場所の不足
③防災・防犯に対する地域の自助・共助力の不足
④ポイ捨てやごみ出しルール違反などによる生活環境の悪化


どれも、地域で暮らす中で多くの人が感じたことのある、身近で現実的な課題です。

参加者の皆さんには4つのテーマから自分が考えてみたい課題を選んでいただき、その課題をどうすれば解決できるのか、グループでディスカッションしていただきました。
地域の課題を考えるとき、どうしても「誰かが解決してくれるもの」と捉えてしまうことがあります。しかし今回のワークショップでは、自分たちの身近な経験や知識を出し合いながら、「自分たちにできることは何か」「地域にあるものをどう活かせるか」「子どもから大人まで参加できる方法は何か」という視点で考えを深めていきました。

どの課題を選ぶのか、何を解決したいのか、どんな方法なら実現できそうか。その中心にある判断は、参加者の皆さん自身が行いました。
AIは、話し合いの中で出てきた言葉やアイデアを整理し、視覚的に伝わるスライドへと変換する役割を担いました。
最後には、各グループが作成した一枚のスライドを使い、全員の前でプレゼンテーションを行いました。
自分たちが話し合ってきた課題や解決策を、限られた時間の中で整理し、他の人に伝える。これは、単にAIを操作するだけでは得られない、とても大切な経験です。
発表する側にとっては、自分たちの考えを言葉にして届ける経験になります。聞く側にとっては、自分とは異なる視点に触れ、地域の課題を別の角度から考えるきっかけになります。
完成したスライドには、それぞれのグループの考え方や、地域への思いが表れていました。

◼︎ 最後に

今回のワークショップを通して、AIを使えば、思いついたアイデアをすぐに音楽やゲーム、スライドにできるという体験をしていただきました。
しかし、私が本当に伝えたかったのは、AIの便利さだけではありません。
大切なのは、まず自分の身の回りを見つめることです。
何に困っているのか、どんなまちにしたいのか、誰に喜んでもらいたいのか。そうした問いがあって初めて、AIは自分たちの力を広げる相棒になります。

AIが提案したものをそのまま使うのではなく、自分たちの経験や価値観をもとに選び直し、仲間と話し合い、よりよい形に整えていく。その過程こそが、これからの時代に必要な学びだと思います。

また、今回のように小学生からご年配の方までが一緒に参加することで、世代を超えた学び合いも生まれました。
AIが世代間の壁をなくすわけではありませんが、共通のテーマを形にするための道具になることで、対話のきっかけをつくることはできます。

高槻青年会議所の皆様をはじめ、今回の例会を開催するためにご尽力くださったすべての皆様に、心より感謝申し上げます。
多くの方のお力によって、子どもたちや地域の皆さんに、このような原体験を届けることができました。
これからも私は、子どもたちの「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、それが実際の挑戦や社会とのつながりへと発展していくきっかけを届け続けたいと思います。
一人ひとりの小さなアイデアが、誰かの心を動かし、地域を変え、やがて世界を変えていく。
「小さな挑戦が、世界を変える。」
この想いを胸に、これからもAIと人の可能性を掛け合わせた学びの場を、さまざまな地域へ広げていきます。


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